2008年11月25日

憂国忌 、 音楽、ハイビジョン

一冊の文庫本を買いました。三島由紀夫の「音楽」です。

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 ふと読みたくなって本棚を探したのですが見つかりません
でした。引越しの時に手放したのか、それとも震災直後に
整理したか…。 10年以上ぶりで読み始めました。

「先生、どうしてなんでしょう?私、音楽がきこえないんです。」
 精神科医の汐見医師と患者の麗子との最初の出遭いで
麗子が口にした言葉です。そして、小説の最後は、

『オンガ クオコル」オンガ クタユルコトナシ」リュウイチ』
という電報で終わっています。

 浅草はよく訪れましたが、この小説の舞台となった浅草の
北に足を踏み入れたことはありませんでした。先月、
山谷地区交番が日本堤交番と名称変更するいうニュースを
耳にしました。もう、この小説の描かれている時代の街とは
大きく変貌したようですが、私が訪れたいと思っている
場所のひとつです。



 三島の「音楽」を久し振りに読みたくなったのは、
やっぱり憂国忌の故です。11月25日・・・

 豊饒の海の4部作は、数年前に三島全集を買いました。
春の雪、奔馬、暁の寺…、しかし最後の天人五衰は
私には難解です。

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 池袋の職場に通っていた頃、秋になると赤尾敏の憂国忌の
ビラがアチコチに貼ってあったのも、今は懐かしい光景です。



 11月25日は、ハイビジョンの日でもあります。
走査線が1125本にちなんで制定されたようですが、今の
ハイビジョンはデジタル化されて1125という数とは無縁に
なってしまいました。縦方向の解像度は1080ピクセルです。

 ハイビジョンに関わる仕事をしていたことがあったので、
三島の愛読者の私にとって11月25日は、憂国忌と
ハイビジョンの日という特別の日です。

posted by student at 06:00| 日記